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Music is My Life
Music is My Life (JUGEMレビュー »)
福原美穂,sleepy.ab,ローラ・イジボア
外国の声量のある歌手と間違えるほどめちゃくちゃ歌がうまい!ノレる曲ありゃ切なくさせる曲ありで充実した1枚です。自分で曲を書いてるみたいですが、邦楽ならではのダサいテンポではなく、R&Bっぽい感じ。
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楽園
評価:
宮部 みゆき
文藝春秋
¥ 1,700
ひや〜、これは面白い小説でしたよ。
サスペンスというかミステリーですが、単行本の上下巻で
分厚いので読み終えるのに時間がかかると思ったんですけど、
あっという間に読み終えてしまいました。

そして、ホラー映画でもないのに、怖い・・・
人の、残忍すぎる業(ごう)を、吐き気がするくらいな残忍さを
(精神的な面における)、描いているからでしょうか。

この本を読みながら、昔あった実在の事件である、”コンクリート
詰め殺人事件”を思い出しましたが、あの事件の記事を初めて
読んだとき「これは人間のすることなのか?」と吐き気を覚え
たものです。
ああ、そうそう、北九州の緒方容疑者の事件の記録も、読んだ
ときに吐き気がしてきました。
また、石橋と名乗る20歳くらいの男が、借金を重ねるために、
いろんな人と養子縁組をしたり結婚をしたりして苗字を変え、
それをばらそうとした当時の偽装結婚の相手の16歳の石橋さんを
ドラム缶の中で焼いたて殺したとかいう事件もありましたが、
その殺人者の中にある冷酷さに吐き気を覚えた経験があった
ように、またこの小説に登場する人物たちの、人を人とも思って
いない悪魔のような冷酷さに、怖さを覚えました。
人を殺めるシーンが、細かく描写などされていないのにも
かかわらず、です。

冷酷さ、というのとは何か違う気もするんですが・・・
漢字で言えば「邪」という文字と「魔」という文字が
ピッタリなんですが、そんな怖さがありましたね。

このストーリーは、ある中年のおばさんが、小説【模倣犯】で
登場したフリーライター前畑滋子に、自分の、事故で無くなった12歳の息子
に、超能力があったのではないかということを調べてもらいたい、
というところから始まります。

そして、その亡くなった息子”等(ひとし)”が残した、
殺人現場を透視したあるスケッチを見て、滋子はその依頼に
真剣に取り組むようになっていきます。

そのスケッチブックには、ある少女が家の下に埋められている
絵で、それは実在の事件だったことから、その事件から追い始め
それが意外な結末へと繋がります。

その”家の下に埋められていた少女・茜”は、両親に殺された
のですが、何故殺されたのかも明らかになっていきます。


この本を読み終えて、茜と両親のことに、切ない気持ちで一杯
になってしまいました。小説なのに・・・
茜のとった行為は、自分では理解が出来ません。ですが、両親
のとった行動は理解でき、いや。自分が同じ立場だったら、そ
うしてしまうかもしれないとまで思いました。

そして、実際に茜のような”育てにくい子”は、実際に今、
増加しているのも事実です。
この小説を読んで、茜という人物を知って行く中で、彼女は
広範性発達障害や人格障害の要素があるのではとも感じました。
まあ、この場合は小説なんですけどね。
でも実際、茜の小学校時代のような経歴を持つ子は増加の一途を
たどっています。
5歳なのに、保育園の女の子と突き飛ばしたり、血が出るほど
引っかきながら部屋の隅に追い詰めて暴力を振るう男児の例の
あり、その凄み方は大人のそれと同じで、とても5歳とは思えない
というような事例があります。
(そういった子は、早く発達障害センターに相談すべきですね・・・)
こういう事実が増えてきている現代、茜は小説の中の子、だけでは
終わらせることができませんし、茜の両親のこともまた然りです。



印象に残ったのは、茜の真実だけではありません。
妹の誠子の本質は何だったのか、また息子”等”の超能力の
有無を調査依頼した母親”敏子”の背景・・・色々と気になる
人物が沢山います。

最後の謎とも呼べない謎・・・・ここはネタバレですが
(白色の反転にしますね)
等が何故、模倣犯の事件の山荘とどんぺりを描けたのか・・・
これは、最後まで書かれていませんでしたよね。
個人的に、つじつまを合わせてみたとしたら、ですが、
あの事件に等君は直接関係してなかったとしても、関係者
の誰かに接触したか、テレビ・新聞などでその事件に触れた
か、で、誰も知りえなかったドンペリの細部までもが見えた
のではないでしょうか。

海外ドラマで「デッドゾーン」というドラマがありますが、
人に触れると、その人の過去や未来が見えてしまう男の話
です。海外では、そういうドラマやシーンが多いんですが、
それを参照にすれば、そのような意見もありえるかなと思ったり。
まあ、それでも納得しない人もいるでしょうけど(笑)
もしかしたら、秋津刑事の奥さんは、もと小学校の教師
だったので、つながりがあったのか・・・
それとも犯人のシゲが、模倣犯のことを模倣したような傾向が
実はあって、それついでに等君は悟ってしまったのか・・
まあ、結局それは勝手な妄想の範囲ですけどね。



でもね、いいんです。その謎が明らかにされていなかったって。
そこはこの作品の最も重要なポイントはなかったし、
等君が死んでしまってる以上は、なかなか明らかに出来ない
でしょうね。
そして、細かく言えばその部分の謎が残っているとしても、
十分に私は満足したんです。読み終えたとき。
だって、茜の死の真実が、滋子の当初の希望通りに判明し、
また等君がそのような能力を持っていたかの有無は明らかに
なったのだから。

宮部さんは、等君が何故、そういったスケッチを描く経緯に
なったかを、メインテーマとして一つずつ描きたかったので
はなく、やっぱり茜のことを描きたかったのだと思うからです。

いやあ、素晴らしい作家に出会ったと心から思いました。
模倣犯も是非読みたいですね。
ついでに、長い長い殺人、も手にしちゃいました。

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