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評価:
¥ 2,394
(2006-08-25)
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今、オダジョーの日韓の映画で名前が売り出されています
キム・ギドク監督の初期の作品です。
ギドク監督の作品では「絶対の愛」が個人的にお気に入り
ですが、あの作品を見て「うつせみ」にも興味を持ちました。
韓国の役者にはあまり詳しくないので、今回の役者さんのこと
もよく知りませんでしたけど、映画というか芸術として楽しむ
ことが出来ました。
主人公の青年(ごめんなさい、何年か前に見た作品なので、
名前を覚えていないです)が最初、チラシ配りをしているシーン
から始まるのですが、てっきりピザ屋か何かだと思って
たんですよね。
そうすると、どうも違うってことが分かってきます。
賢いというか怖いですけど。
彼はチラシをまきながら、各家々の在宅状況を確認しては、
しばらく帰宅しない家に忍び込んで、その家での生活を
満喫するのです。
そんな彼が入り込んだある夫婦の家には問題がありました。
暴力夫と感情の無くなった若い妻。
そんな妻が、青年の存在に気づき、彼に惹かれはじめるのです
が、一般的なあけっぴろげで恥ずかしげも無いラブシーンや
いちゃいちゃのシーンは登場しない、不思議な恋愛展開が
続きます。
この青年は一歩間違えれば、まるで「ケープフィアー」という
ロバート・デニーロの復讐に燃える男、と違わないのですが、
デニーロの演じた役の男のように末恐ろしい人ではなく、
むしろ優しい青年なんだなと思う場面もあります。
終始、不思議な空気・空間に観る者を閉じ込めたままの映画
でしたね。
万人受けするタイプの映画じゃないのは確かです。
また「絶対の愛」とも違うんですが、あまり今時にはない
風潮の作品でした。
ギドク監督作に興味がある人は見てみればいいかもしれません。
わざわざレンタルするほどでもないかな。
万人受け作品じゃないから。