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評価:
塩谷瞬,高岡蒼佑,沢尻エリカ,井筒和幸,松山猛,羽原大介
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邦画はどうも、見るに気が進みません。何故なら、台詞がきかなり
聞こえづらいから、何を言っているのか分からなくて、嫌になって
くるのと(わたしゃ、外国人ではありませんヨ)、内輪受けみたい
な話が多いからです。
この作品も気が進まなかったのですが、何かの予告で観て”面白そう”
と。
”ちょっと余計ちゃう?”シーンが多いというか、無駄なシーンが
多いとは思いますが、必要なシーンだけを考えてみると、なかなか
良い話だったと思います。
昭和60年代の設定だったと思うですが、京都の在日朝鮮人と日本人の
日常と問題、また日本人高校生の康介が、在日の女の子(沢尻エリカ)
に恋をすることを通して、在日の深い問題を表現し、また”交わって
心の国境をなくしていこう!”というのがテーマの映画でした。
ネットでは「韓流ブームにのって公開し、儲けようなんて魂胆が
あるんじゃないの?」という意見もありましたが、韓国ブームが
なくとも、この”在日朝鮮人”の問題は、昔からあるのです。
私には、在日の知人が何人か居ましたが、やっぱり、同じ国に
住んでいるのに、日本人として交わろうとしない部分、いや、交われ
ない部分が彼らの世界にはあるのを感じてきました。
これは、在日に限らず、外国人といざ結婚、となるときには必ずと
言っていいほど起こる問題だと思います。
ちなみに、アメリカ人の女性の友人達は、皆口をそろえて
「日本人男性とは結婚したくない」と言っていました
( ̄Д ̄;)
「なんでも家のことは奥さんにさせて、横柄だから!」
だそうです
・・・ま、当たってるとは思うけど(汗)
話はずれましたが、
宮崎あおいと結婚した高岡蒼佑が、在日高校生の番長を熱演して
います。なんかぴったりの役で、彼は他の役だと、どんな演技をする
のだろうかと見てみたくなりましたね。
オダギリジョーも”あんな役”で登場し、彼らしいと微笑ましく
見ていました。主役の高校生に、自由と勇気を教え与える近所の
青年を演じていますが、旅行から帰ってきたあとのオダジョーの
格好がかなり笑えます。
んで!。
今、話題の若手女優の沢尻エリカ。彼女の映画(ドラマを含め)
初めてみましたが、いや〜、関西弁も上手だし、自然な感じでかなり
好感持ちましたね。どちらかというと私は、長澤まさみ派だったん
ですけど(笑)、沢尻エリカのほかの作品も観たくなりました。
ただ、かわいいというのではないことが、よく分かりましたね。
必要以上に下ネタがあったり、暴力シーンがあり、なんだかあまり
いい気持ちがしない部分もありました(そういうネタで、引っ張らない
映画が好きなので)が、暴力シーンで一つ気づいたことがあります。
役者さんたちが、本気で(棒で)叩いたり、殴ったりしてないような
感じで、手加減している風な演出なんですよ。
棒で殴るときでも、頭や顔じゃなく、腰やお尻だったり。
これで、ちょっと白々しさを感じる人も色かもしれませんが、
実はあの頃の喧嘩や今の40代前半の年代の人の喧嘩って、あんなだった
らしいんです。学生時代、喧嘩に明け暮れた友人いわく、殺す気が
ある喧嘩ではなく、手加減もしながら、殴ったり蹴ったりするような
喧嘩だったり、決闘の日をお互いに知らせて喧嘩したり、大勢で
一人を・・・というより、一対一が主流だったとか。
そんな時代の懐かしさやルール、またあの頃のよき時代を描きながら、
もっと国境をなくして繋がっていこう、理解し合っていこうっていう
メッセージを、この映画から感じることが出来てよかったです。