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評価:
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¥ 3,400
(2008-02-20)
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世間の評価は賛否が結構はっきり別れていましたが、個人的には
「賛」の映画でした。
ベン・アフレックが好演していたと思います。
ベンは、実在したTVドラマ「スーパーマン」の役者”ジョージ
リーブスを演じます。
大手映画制作会社の重役エディ(ボブ・ホプキンス)の妻である
トニー(ダイアン・レイン)の愛人になったジョージは、いまいち
パッとしない役者でしたが、トニーのコネでスーパーマンの役を
つかみ、次第に子供たちの人気者に。
でも、大人受けする映画やドラマの仕事を願っていたジョージは、
次第に”愛人”である立場について、”籠から出られない小鳥”の
ような気分になり始めるんです。
そこで、トニーと喧嘩し、独立を志したジョージは、トニーと別れ
てから結局自殺してしまうんです。
その事件の真相を追うのが、私立探偵のシモ(エイドリアン・ブロディ)。
シモは、ジョージは自殺ではなく他殺ではないかと思い始めるん
ですが・・・・
この映画は、サスペンス性よりもヒューマンドラマ性が強いような
出来具合だったので、サスペンスを期待してしまうと、ちょっと
今時のハラハラドキドキ&どんでん返しのサスペンスではないので、
視聴者はがっかりするはめになるでしょうね。
でも、映画業界の裏事情や、映画監督になる”夢をもって輝いて
いた”ジョージの人生の憂い、に焦点を当てて見れば、結構
切ない映画だったように思います。
ベン・アフレックが、あんな風な役を選んで、しかもそれをうまく
演じていたような気がします。
派手な役者・売れている役者でもなく、でもまったく売れていない
わけでもない。その辺にいるようで、でも可能性を秘めているかも
知れない男。
純粋に惹かれたのに、その相手がMGM(映画会社)の重役の
妻で、気づけば自分は彼女に囲われる愛人になっていた苦悩。
そんなジョージを、うまく表現し、最初は未来ある役者をそして
次第に憂いある人を静かに演じていたような気がします。
ちょっと、ベン・アフレックを見直したなあ。
トニーを演じるダイアン・レインですが、子供の頃、ダイアンの
FANだった自分としては、彼女が年齢以上に老けて(愛人を
囲うようなお金持ちで権力のある年上の女の役だったからかも)
ちょっとショックでしたね(汗)。
自分がジョージの立場なら、あんな酒ヤケしたような声で笑う
年上のおばさんの愛人になるなんか嫌ですけど(汗)。
しんみり切ない感じが良かった映画でした。
まあ1回見たら十分な感じなので、DVDまで購入しようと
思わないですけど。