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評価:
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¥ 3,092
(2008-07-11)
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この記事はネタばれ全開ですので、まだご覧になってないかたはスルー
してください。
さて。
この映画、出だしは十分にスリリングで、ちょっとだけ作家
ジェフリー・ディーバーの「ウォッチメーカー」の犯人を
思い出させるような雰囲気で始まりましたよ。
おおおお、と思って見続けていると、比較的最初のほうで
「リリー・ソビエスキー」が登場したのですが、この時点で
「あ、彼女が犯人やな」と分かってしまったのです(汗)
それは自分の推理力がすごい、という理由ではなく、ただ単に
彼女がニコラス・ケイジと出た映画で(タイトルど忘れ)、
久しぶりに登場したと思ったら、敵役だったんですよね。
彼女は実際は悪人面をしてないので、逆に悪役がてきめんなの
かもしれない、とそのとき思ったわけですよ。その、ニコラス
との映画をみたときにね。
それで、この映画にも登場し、またその路線でいくんじゃないか
なあと思っただけです。
この映画の悪いところは、そこから始まりました。
そして、「あ、こいつも怪しい」「あいつも怪しい」と見せる
作戦。
それが逆効果になってしまって、逆に「あ、こいつ犯人じゃない
な」と思ったわけなんですよね。
例えば、キムの元夫ガイが革ジャンとバイクで再三登場しますが
その登場の仕方が頻繁すぎて「サスペンス映画で、こんな犯人の
ばらし方はしないな」と思ったわけです。
次に、学生部長のキャロルが犯行は自分だと思わせた電話にしても、
犯人をばらすには、映画上映時間的には短すぎる、と(苦笑)。
同じくキムが犯行を示唆するところも、汗をかきながら顔を引き
つらせながら言うシーンで、まあ犯人がそんな顔で電話しない
だろうから、これも違う。彼女は犯人じゃない、と。
しょっぱなから怪しかったのは、やはりローレン役のリリー。
誰もいない階段の下で「助けて!」と主役のアル・パチーノを
呼び、誰かに後ろから急に襲われたというシーンで「自演じゃ
ないの?」と思ったわけです。
これは自分がリリーを最初から怪しんでいたから、余計にそう
思えただけですけど(汗)。
というわけでね、「あ、こいつ怪しい」「あいつも怪しい」作戦
は、今では通用しないというか、そういう作戦を期待してない
ので、見終わったときにはがっかりでした。
やっぱり、あれもこれも怪しいではなく、全然疑ってもない人が
犯人だったり、最後まで推理できないでいることができるサスペンス
がいいですね。
あ、それと突っ込みどころを二つ。
一つ目は、車が爆発するシーンで、アル・パチーノがキムをかばって
地面に倒れこむシーンで、パチーノはちゃっかりキム役の女優の
胸を触っていること。
二つ目は、キムがやたらパチーノ扮するグラム博士と寝たがっていた
ことをアピールするシーンに突っ込みたいですね。
”もうあんなおじちゃんやのに、それでもエッチしたいんか?”と(笑)。
まあ、昔のアル・パチーノなら最高に美形なんで、それなら分かる
んですけどね〜、