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Music is My Life
Music is My Life (JUGEMレビュー »)
福原美穂,sleepy.ab,ローラ・イジボア
外国の声量のある歌手と間違えるほどめちゃくちゃ歌がうまい!ノレる曲ありゃ切なくさせる曲ありで充実した1枚です。自分で曲を書いてるみたいですが、邦楽ならではのダサいテンポではなく、R&Bっぽい感じ。
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冷静と情熱の間
JUGEMテーマ:読書

辻仁成と江國香織のコラボ作品「冷静と情熱の間」はお気に入りの
小説でした。

たまたま従姉弟の家にこの本があり、辻が書いた、主人公「じゅんせい」
の視点の本と、江國が書いた主人公「あおい」の視点の本が2冊あり、
「これは、じゅんせいとあおいの物語なんだけど、これを1冊ずつ読み
切ってから次のを読むのではなく、辻のほうを1章読んだら、次は江國の
方の1章を、江國の1章を読み終えたら次は辻の2章目という風に交互に
読んでいくと話の展開が分かりやすくて感情移入もしやすく、楽しめる」
と勧められてそのように読んでいきました。

まだ若かりし頃、じゅんせい君はあおいと恋愛関係に陥るんです。
2人は深く深く愛し合っていたんですが、若さゆえのおろかさ、周りの
逆流に飲み込まれ、好きなまま別れてしまうんです。
何年も経ち、お互いに恋人は出来るのですが、どこかお互いに”じゅんせい”
と”あおい”をそれぞれ忘れることが出来ず、どこか現在の恋人にのめり
こめない自分が居ます。

そんなときに、時々相手に電話を入れてみるのですが、それもすれ違い
ばかり。。。
やっぱりもう叶わない恋なんだと、どこか虚しさが漂い始めるのですが、
10年前にまだ付き合っていた頃に交わした約束「とある場所で再会しよう」
というのを”じゅんせい”は覚えていて、あおいがまだその言葉を覚えている
か、そこに彼女は約束の日の約束の時間に現れるのかに賭けてみること
にしたんですね。

忘れられない相手と好きなまま別れた二人の10年越しの愛の結末は
果たしてどうなるのか。
似たような話にスペイン映画「アナとオットー」がありますが、それとは
また違った結末で楽しめると思います。

友人は、辻バージョンしか読んでいなかったそうで、「いやあー、そっち
だけだとどうよ!」って感じなので両方を交互に読むことを勧めておき
ました。

辻・江國と言えば「左岸」と「右岸」でまた再コラボだそうですね。
そっちも手を出してみようかな。

あ、映画ではじゅんせい役に竹野内豊、あおい役にケリー・チャン、
あとは竹野内の現在の彼女役に篠原涼子とあって、なんだかどれも
小説のイメージと違ったので、特に篠原はミスキャストのようだよねと
職場の人とは話していたのですが、じゃあ、実際小説に近いキャス
ティングをするならば誰?という話になりまして。
竹野内の役を「西島秀俊」、ケリー・チャンの役を「水野美紀」か
宮沢りえ、篠原涼子の役をもっと若い小柄な女優さんてことの結論に
たどり着いたのですが、でもその後「いやあ・・・・西島と水野の映画と
なると誰が見るか、だよね・・・」と(汗)。華がないというか。
(個人的には好きなんですけどね>水野)
で、やっぱり竹野内豊あたりなのかなあって結論でした。
じゅんせい役はね。

 
23:59comments(0)trackbacks(0)
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クロウ
評価:
デヴィッド・J・スコウ,ジョン・シャーリー
¥ 1,765
(2008-02-08)

JUGEMテーマ:映画

ブルース・リーの息子ブランドン・リーの遺作となった「クロウ」。
なんだか物悲しげな映画でした。切なさの漂う・・・。

幸せ絶頂の恋人同士のところに暴漢が遅い、殺されてしまうのですが、
カラス=「クロウ」の化身となった死んだ男は、暴漢たちに復讐を果たして
いく話なんですけど、なんでだろう、悲哀みたいなものがあって悲しい
映画でした。

随分昔に見たので、はっきり覚えていないんですけどね(汗)
でも、悲哀感だけは残ってて、なんだか余韻の残る映画でした。

ご覧になったことがない方は、是非一度見てみるのも良いと思います。
DVDを買うほどではないかもしれませんが、気に入る人は多いんじゃ
ないかなと思います。
 
サスペンス23:29comments(0)trackbacks(0)
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俺の屍(しかばね)を超えてゆけ
 
俺の屍を超えてゆけ・・・略して「オレシカ」。
かなりハマりました。
でも実はコレ、最後までクリアできてないんですよ(汗)
いいところまでいっていたのですが、忙しすぎて時間がなく結局
人に譲ってしまいました。
今あればもう1回チャレンジするのになあ。

・・・って、これどんなゲームやねん、ってことなんですけどね。
詳しいことは忘れてしまいましたが、日本の平安時代とかそんなような
時代っぽい話です。(昭和とか明治じゃありません)。
酒せん童子?かなんかっていう鬼の化け物がいて、人間に呪いを
かけたため、人間は2年したら死んでしまう運命になってしまうのです。
そしてまた、人間同士では交配して子孫を儲けることができなくなった
ため、その呪いを解こうと人間が鬼を退治する物語です。
それで、その鬼を退治する前に、他の妖怪をたくさん退治しないと
いけない設定になっていて、色んな妖怪が登場します。
そしてそれらは強いので、何度も倒していきやっと鬼にたどり着いて
戦って勝てば終了、てな感じです。

でも、2年の周期で人間は死んでいくので、子孫を残さないといけない
のですが、人間同士では交配できないので、神様と交配することで
子孫を設けることができます。
これが結構面白いのです。
色んな神様がいて、またそれぞれに色んな能力を持っていたり、
ある能力は非常に劣っていたりして、それを自分の好きなキャラの
人間と交配させると子孫が誕生するのですが、その子孫が親になる
人間からどのような特質を受け継いでいるのかが見ものです。
高い能力を持つ人間と高い能力を持つ神様を交配させると、高い能力
をもつ子孫が誕生するので、それを一杯戦いに出せばますます戦闘
経験や能力もアップし、妖怪たちを倒しやすくなります。

また妖怪たちを倒しにいくのは一人ではなく、何人かで編成するの
ですが、色んな能力を持った人で編成するのも楽しみの一つです。

これを考えると、ちょっと「信長の野望」に似ていると思います。
あれは、戦国の大名や家臣を色々戦闘配置して敵と戦わせます
よね。あんな感じです。

それでこのゲームの場合は、2年のサイクルでそのキャラは死んで
いくので、死ぬまでにどんどん子孫をもうけて戦闘経験を積ませて
能力を高くしていく、みたいな感じです。
あとは同じく「信長の野望」と似ているのは、町を開発していくこと
です。そして商業や農業を盛んにしてお金を得て、その得た金銭額
で交配できる神様の質を選ぶことが出来たり、武具を購入できる
んですよね。

「信長の野望」の方が先に発売されている(しかも、16年も前!!)
ので、このゲームがちっと色んな要素をパクっている、なんてこと
も言えなくはないのですが、これはこれで面白いですよ。
死んでいくキャラの台詞がそれぞれあって、それも切なかったり。
自分の好きなキャラが死ぬのは寂しいものです。

TVゲーム21:54comments(0)trackbacks(0)
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バイオハザード4
長年のバイオFANの方がたまに「バイオハザード4は、バイオじゃねえ」
と、ツウで上から目線で話していますけど(ゾンビが出てこないからとかね)
そんなの言う人はバイオハザード4の動画とかしなくていいし、似たような
仕上がりになっているバイオハザード5もしないで帰ってよし、って言いたく
なります。
いつまでも古いものにこだわっているだけではないか?と思いますね。
操作性や爽快さ、アクション性など格段上になっているんですよ、バイオ
4はね。しかも「バイオハザード」という現象は、何もゾンビに限ったもの
ではないわけですから。

個人的には、バイオハザード4は楽しかったです。
勿論、怖さで言えば、音楽も暗さもバイオハザード1〜3の方がキモチ悪い
ですけどね。
でも、気持ち悪いからやりたくない、怖いからやりたくないっていう人には
このバイオハザード4は、やりやすいと思うし、かえって広い範囲でユーザー
が増えたのではないか?と思うのです。

自分としては、バイオハザード4の良さと挙げると、
・謎解きが出来ない場合、同じ場所を何度も行ったりきたりしなければいけ
 ないということが4ではかなり減ったので、飽きが来ないで進めていく
 ことが出来る
・武器がグレードアップできる
・実は色んな遊び要素がプレイ中にある。
  (例)卵が武器、魚釣り
・ボートに乗って操作できる
・体術が使える
・音楽や主人公が格好良いので、映画の主人公にでもなった気分でプレイ
 出来る。
・怖さが減ったので、何度もやり直したりして遊べる
・前作までにあるような、謎解きがメインではない
・アイテムBOX制が廃止され、アイテムを持ち歩くことが出来る

などなど、様々あります。女性でもバイオをやる人が増えたのではない
でしょうか。

前作までは、いわゆるTウィルスによる人類のゾンビ化が舞台みたいな
感じでしたけど、今回はなんでしょう、ゾンビというより洗脳された狂気
の人々、モンスター化された村人ってな感じです。

先ほども書いたように、謎解きがメインじゃないので、これはかなり助かり
ます。1〜3の謎解きの必要性がよく分からないのです。
その謎を解くまで、何回も不気味な道を戻ったり進んだり、また戻ったり
しなければならないのは1〜3までのシリーズにあり、それは自分にとって
苦痛でした。
別に戻らないでも、先に進む形で謎解きだって設定できるはずなのに
また前の場所に、それも1回や2回ではなく何度も戻らなければならない
のはとってもとっても苦痛でしたよ。
んで、アイテムをちょっとしかもてないので、アイテムを取りにアイテム
BOXのある部屋まで戻らなければいけなくことが多く、また謎解きの場所
からアイテムBOXの部屋までが遠いんですよ!!遠すぎ!
その道のりを走らせる操作が退屈で退屈で仕方がなかったです。
だから、この4はそれが解消されていて、謎解きでも、解くために違う部屋
へ行くことで楽しみが増えるのが良かったです。


バイオハザード2をやり損ねたので、2の主人公だったレオン・S・ケネディ
が自分にとっては初キャラだったわけですが、レオンが渋いので2もやりた
くなりました。
2のレオンは動画を見る限りでは、グラフィックも動作ももたっこいですが
4のレオンはハンサムで格好良く、運動神経も射的能力も抜群です。
同じく2で見るエイダ・ウォンも美しい姿で再登場しているので、ハンサム
と美女のワクワクする組み合わせで、2人の関係はどうなるのかという
ワクワク度も増しています!

今回の設定は、アメリカ大統領の娘アシュリー・グラハムがスペインの
ある村の宗派に誘拐されたことで、大統領エージェントのレオンが彼女を
救い出しにいくところから話が始まります。
スペインのある閉鎖的な村に行った早々、レオンは狂人化した村人から
襲撃されこの村の得体の知れない怖さを経験します。
そこで、時にはエイダが現れレオンを陰ながら助けたり、レオンの任務を
阻止しようとクラウザーという事故死したはずの昔の同僚も登場します。
エイダの目的は本当は別のところにあり、それもミステリアスです。

このバイオ4は、1〜3と話がつながっているようでつながっていないです
ので(今のところは)、1〜3などをプレイしなくても十分楽しめます。
Wiiバージョンでした場合は、リモコンをまわしたり振ったりする操作も
加わって、プレーステーション版とは違う味わい方ができますし、射撃も
より射撃っぽく出来ますよ。

怖いけどバイオをやってみたい、って方は、4から入ると怖くないかも
知れません。
自分は気に入って、何度もやりました。
最初はEASYモード、次はノーマルという感じで最後はプロモードでも
やって、何周やったことか。ゲームの元は取れました!
また付属の「マーセナリーズ」も、限られた時間内に敵を何人倒せるか
というミニゲームという形でついていて、これまた非常に楽しめます。
















JUGEMテーマ:エンターテイメント
 
TVゲーム21:19comments(0)trackbacks(0)
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バイオハザード3 ラストエスケープ
JUGEMテーマ:エンターテイメント

新しく書庫を作ってみました。「TVゲーム」書庫です!
実はゲーマーじゃないんですけど、半年に1回程度、無性にゲームを
したくなるのです。そうやって、ゲームをするようになり始めてから
10年ちょい経ってきたので、これまでやってきたゲームを紹介したい
と思います。
とは言っても、結構あうすジャンルが偏っているのでお許しください。
色んなジャンルにはそんなに興味が無いのです。

さて。記念すべき1回目は、初めてやったバイオハザードシリーズの
ゲーム「バイオハザード3 ラストエスケープ」について紹介したいと
思います。

これ、タイトルでは「ラストエスケープ」になっていますが、今もシリーズ
が続いていることを考えると、全然ラストエスケープ(最後の逃走)じゃ
ないですよね〜。でも、それはバイオハザードFANとしては嬉しい話
なのです。

これはバイオハザード1で登場したジル・バレンタインというS.T.A.R.S
というグループに所属する女の人が主役です。
ラクーンシティという街がバイオハザードに侵され、町中の人々が
ゾンビ化する中で脱出を図るゲームという感じでしょうか。

初めてこんなアクションゲームを手にした自分には、何がなんだか
分からないまま進んでいきました。
あの音楽、「ぁあ〜ぅ」というゾンビの近づいてくる音、あのローディング
の待ち時間の怖さ、その際に聞こえるドアを開く音、もう何もかもが
怖くて怖くてですねえ。今思えばよくあんなゲームを最後まで出来た
なあと思いますよ。

あと、バイオのゾンビ化されたキャラの中では小物なくせに、意外に
ハンター、ケベロスなどのゾンビ犬やカラスが面倒で嫌いでした。
あれらに襲われたりつつかれたりするときの、ジルの「ああ」って
言う声もなんかイライラさせます(笑)

途中でカルロスが登場したときはほっとしたのに、2人での行動って
ないんですよね。それどころかジルが途中でゾンビの毒にかかって
しまうことで、それを救うためにカルロスを操作してゾンビのいる
病院に入っていかなきゃいけない!カルロスは持っている武器が
確かほとんどなかったと思うんですよ。だから心細さ倍増です。
でも武器を持たないでもやっていける展開に設定してあるわけ
なんですが。

印象に残っているシーンは、墓地や池?ため池?みたいなところ
と、その地下に出てくる大型の生き物です。
あれがなっかなか倒せなくてですね、最初。諦めてゲームを止めて
しまおうかと思ったくらいでした。
それと最初にボスが「スターズ・・・」と言って現れる警察署のところ
も衝撃的でした。思い出しただけでも鳥肌が立ちます!
あれにつかまると振り回されて飛ばされるんですよね。で、逃げたい
のになかなか逃げの体制に入れないわ、ジルの体力も激減して
片腕をかばう姿勢(体力がなくなると、その姿勢に入るのが特徴)
になってしまう。初戦は苦労しました。

なんか3までのバイオハザードは謎解きが結構難しくて、何度も
同じ道を行ったりきたりしなければ行けないのが4やクリニカルズ
と違う点です。
そういう意味では、その点はあまり好きじゃなかったです。

でも星4つをつけたのは、やっぱり怖い怖いといいながらも一つの
ステージが終わるごとの達成感は何よりも大きかったので、
十分楽しめたからです。

これは1度、きゃあきゃあ言いながらやって欲しいですね。
しかし、Amazonで見ると4万円台になっているのはどういうこと?
今、中古ショップにいくともっと安くであるんじゃないでしょうか?


TVゲーム07:50comments(0)trackbacks(0)
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ジョゼと虎と魚たち
JUGEMテーマ:映画

世間を敵に回すようですが、妻夫木聡ってあまり好きじゃないん
ですよ。なんか、そんなにいい俳優かあ??って思うというか。
ドラマ「オレンジロード」で、柴咲コウと共演して「コウちゃん、かわいい」
「かわいい♪」と褒めまくってたら恋人役なのをいいことに口説き落とした
ところが、何故か気に入らないのもあるのかもしれません(爆)
まあ、これってどうでもいいことですけど(笑)

でも、この映画の妻夫木君は良かったです。
特にラストシーンは、切ない気持ちにさせてくれました。
でももっと良かったのは、池脇千鶴です。
あんな童顔な顔だし、なんかあんなに大胆な演技もするんだなって
感心。関西人だからか関西弁もなんなく駆使。
あんなベタな感じで話す人って関西人でもそうそういないですけど。
若いのにおばちゃん臭い関西弁っていうか。
まあ、世間知らずのようで世の中を悟っているよなジョゼには、
あの話し方がピッタリだったとも思います。

ふとしたことで知り合った妻夫木君扮する若者と、家の中でしか
ほとんど生活したことの無い足の不自由なジョゼの異色な恋の
物語。惚れたはれただけを描いたような映画じゃなくて、何かこう
それだけじゃない人間の持つ弱さとかも描いていて、最後まで一気
に見ちゃいました。

なんか、あんなような経験をしなくても、妻夫木君の演じた青年の
気持ちって分かるんですよね。あの複雑なジョゼへの気持ち。
なんだか切ない映画でした。

これ、もう1回見てみたいなあ。
 
邦画22:55comments(0)trackbacks(0)
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ヒトラー 〜最後の12日間〜
JUGEMテーマ:映画
 
これまた、ウォンテッドの記事でも名前を出したトーマス・クレッチマン
登場の歴史映画。
見ながら早速驚いたのは、映画「ワルキューレ」にも登場したクレッチマン
ともう一人の俳優が、内科医(軍医)として登場したことです。
クレッチマンの経歴を見ると、彼はドイツ人のせいかナチス将校の役が
結構多いようです。そもそもワルキューレでも、トム・クルーズが主役に
決まるまではトーマス・クレッチマンが主役だと決まっていたそうで。
彼がこういった役柄や映画を好んで出演するのも、クレッチマンの経験
が大きく影響していると思われます。
クレッチマンは西と東(民主主義と共産主義)に分裂していたドイツ、それも
共産主義の東ドイツの生まれであり、彼は10代の半ばでオリンピック
選手としての輝かしい栄光を捨ててまで、亡命をしています。
雪の山々を越えて亡命したせいで指の一部を凍傷で亡くしているという
壮絶な経験をしています。
その経験をせざるを得なかったのは、ドイツの戦争の後遺症を彼の
生まれ故郷が大きく受けていたせいだと思うのです。それらの経験が
ナチス将校を演じる理由かもしれません。


あとは、「トロイの秘宝」で発掘家シュリーマンを演じた俳優も、この映画に
登場していて、欧米の演技派俳優で固めた豪華キャスト出演の映画になって
いるのも、この映画の特徴と言えます。

ヒトラー(昔は”ヒットラー”という表記や読みが多かったですが、今は
ヒトラーで定着しています)を描いた作品は多くあるようですが、この
作品は実に中身の充実した濃い映画でした。
ヒトラーの政治家としての人生ももっと見たい人には、ロバート・カーライル
がヒトラーを演じた「ヒットラー」を見ると、さらに広い部分でヒトラーの経緯
を理解できるかもしれません。
その映画を観た後で、この「ヒトラー 〜最後の12日間〜」を見ると、
もっと深く理解出来ると思います。

この映画は、死までの12日間、それもヒトラーがまるで「裸の王様」の
ようになってしまった失意の12日間を描いていて、12日間という日数は
短いのに、中身が非常に濃い映画になっていました。

ヒトラー秘書のユンゲという女性の視点で描かれてる形ですが、
彼女には優しい紳士だったのでしょう、カーライルの演じたヒットラーと
は違う一面も描き出されています。

カリスマとして慕われる一方で、信じることができる人がほんの一部しか
いなかったというヒトラーの孤独。
ソ連に攻め込まれ、実質敗北のような状態になってしまって「自決」を
表明する一方で、逃亡したり降伏しようとする部下たちのことは許せず
に「処刑」の命を出す。ヒトラー帝国が崩壊しつつあっても、いつまでも
権力を保持した頂点の男でありたかったプライドゆえ、部下の存命の
有無の決定権をいつまでも保持したかったのでしょう。

時には「逃げる用意を」といい、また別の時には「軍を編成しなおせ」と
言い逃亡をしようとしていたクレッチマン扮する、エヴァ・ブラウンの妹
の夫でさえも処刑する。また、青酸カリの入ったカプセルを外交官に
渡し、いざというときにはそれで死ぬように促す。

彼の孤独と混乱振りが、静かに描かれています。

また、この映画のもう一つのドラマとして挙げられるのが、やはりゲッベ
ルスとその家族の物語です。
ゲッベルスはナチスの広告宣伝担当大臣のような立場で、非常にヒトラー
に心酔している男でした。その妻もしかり。
妻の場合、女たらしなゲッベルスがある女優と一緒になりたいがために
自分と離婚しようとしたことがあり、ヒトラーがそれを止めてくれたことで
ヒトラーに非常な信頼を置くようになったといわれています。(ヒトラーは
国民の信頼を得るために政治家ゲッベルスのスキャンダルを好まなかっ
ただけで、ゲッベルスの妻のために離婚を止めたわけではなかったん
ですけどね)
ゲッベルスはヒトラーの死後、ドイツの首相として任命されていました
が、ソ連の言う「無条件降伏」を絶対に呑めないとし、降伏せずに死を選ぶ
ことにします。妻と子供たちも巻き添えに。

その妻が、6人のまだ幼い子供たちに睡眠薬を飲ませ、完全に眠りに
落ちいった子供たちを毒殺するシーンでは、なんとも言えない気持ちに
なりました。それは同情でもないし、切なさでもないし、怒りでもないん
ですが、なんなんでしょう、盲目であることの怖さ、でしょうか・・・。
なんか宗教のために人を殺したり、盲目に教祖を信じてためらいもなく
盲目に殺人を決行する無知な人のようで、その姿は悲しいものです。
ヒトラーやナチスを心酔したあまりに取ったゲッベルスとその妻の取った
行動は、部外者からは非常に奇異で滑稽に見えてしまう。
でも本人たちは、それが幸せの道だと信じて疑っていないんですけどね。
子供は正直言って、大きな犠牲者です。睡眠薬だと知らずに、薬だと
言われて飲んだ子供たちですが、長女のヘルガだけは何かを感じ取り、
(感じることが出来るほどの年齢に達していたと思われます)飲用を
拒否するんですよね。このあたりのシーンが悲しかったです。
あの6人の、寝息を立てて安らかに寝ている子供たちの口を一人ひとり
開き、青酸カリ入りのカプセルを入れ顎をグッと押し上げ噛み潰させ
る・・・。即効性のある毒なので、すぐにうなだれ死ぬ子供たち。
毒殺した後、毛布を顔にかぶせ、次の子供へと実行に移る。
その妻の姿には、涙もためらいもありません。泣き崩れもしないのです。
(一通り終わった後、子供たちの部屋から出た瞬間に崩れ落ちるの
ですが、またすぐに立ち上がり歩いていきます・・・)


戦争という舞台で重要な役を与えられたヒトラーをはじめ、
将校や元帥、大佐、また親衛隊たちは、権力を行使することに酔い、
その権力を自分勝手に行使すればするほど、ますます尊大になって
いき簡単に人を殺せもしてしまう。まるで自分が全てを支配する神だと
言わんばかりに。ゲッベルスの妻がわが子を毒殺したのもそうでは
ないでしょうか。
そんなことを感じさせる映画でした。

戦争映画には興味がない人には、退屈な2時間かもしれませんが、
ナチス映画に興味がある人には非常によい映画となると思います。
自分はこのDVD欲しいですね。
また時間があったら見たいなあと思います。



戦争ドラマ18:06comments(0)trackbacks(0)