|
評価:
¥ 2,176
(2009-12-02)
|
イタリアの名作「ひまわり」がずっと見たかったのですが、やっと
レンタルショップで見つけました。
イタリアの名女優ソフィア・ローレンとイタリアの名男優マルチェロ
マストロヤンニのそれぞれが出演している映画を見るのは初めて
でしたが、二人のFANになってしまいました、
ソフィア・ローレンはこんなにきれいな人だったんですね。
そして、フィギアスケートの安藤美姫と女優の常盤貴子を足して
2で割ったような感じの人です。
マストロヤンニの名前は子供の頃から知っていたのですが、色んな
女優と浮名を流したことしか知らず、ただの女たらし、というイメージ
しかなかったのですが、この映画で彼の魅力を感じ、役者としての
深さも見ました。
この映画で、ロシア戦線に行くイタリア兵を演じているのですが、
彼自身、実際イタリア兵として従軍し、ドイツの捕虜になった経験
があるそうです。そして捕虜収容所(ドイツの捕虜収容所は悲惨
な場所です)にいて、そこから脱走した経緯があります。
そして、戦争が終わるまで脱走先で身を隠した経験があったそう
なので、この映画のアントニオ役は自身の経験と重なるはず。
そのせいか、雪の中で倒れて仲間を見る目には、なんとも言えな
い気持ちを感じさせました。あの目は彼しか出来なかったとも
思うのです。
序盤はちょっとコミカルな感じで始まります。
ジョバンナ(ソフィア・ローレン)とアントニオは、戦争中の休暇を延ばし
たいがために結婚します。結婚すれば12日間ほど休暇が延びる
ことを利用して。
でも、本当はジョバンナにはそれは表向きの理由であって、アント
ニオに強く惹かれていたのでしょう。そしてそういう理由を作ること
で、彼と結婚したかったのかもしれません。
二人の12日間はとても楽しく、気が合ったものとなっていましたが、
戦争に復帰するのを逃れようとしてついた嘘が軍にバレ、アントニオ
は厳しいロシア戦線のシベリアへ向かわされます。
しかし、戦争はいつか終わりますがアントニオは帰ってきません。
同じ戦線にいたアントニオの仲間から、彼がどんな状態だったか
聞くことが出来たジョバンナは、彼が瀕死だったながらも生きている
と直感します。
はるばるロシアへ渡るジョバンナ。
見知らぬ土地に、一面に咲いたひまわりの景色。
そこには戦争で亡くなったイタリア兵士たちの遺体が埋まってい
ます。
諦めきれないジョバンナは、夫の手がかりを見つけるのです。
前半の楽しそうなコミカルな感じとは打って変わって、後半はしんみり
流れていきます。
ジョバンナが列車に飛び乗るシーンや、マストロヤンニの悲しげな
目が忘れられない一作となりました。
音楽も美しい。
名作と歌われた理由が分かった気がします。
これはDVD欲しいですねえ。