出だしから度肝を抜かれる(ちょっと大げさか)始まりで、
「あれ?これってアメリカ映画よね?なのに、この人種は何?
それに、銀行員の女の子が出てくる雰囲気の映画のはずなのに
この登場人物とこの展開は何?」
と思って、思わずDVDパッケージを見直しました。
それくらい、想像してた印象と違う出だしで。
この映画、公開時からずっと見て見たかったんですよね。
映画館での鑑賞を見逃してから、DVD化を待ちわびてました。
だって、「死霊のはらわた」のサム・ライミ監督ですよ。
しかもホラーときた。
サム・ライミの「スパイダーマン」とかは興味なかったんですけど、
彼のホラーは絶品。
怖いし笑えるし。
「死霊のはらわた」シリーズは1〜3までありましたけど、どれも
期待を裏切らないできばえでしたので、彼のホラーを期待していた
のに、彼はその後ホラーを作らなかったんですよね。ブーブー。
そしてやっと、ホラーを製作!
見ないわけが無いです。
邦題は「スペル」ですが、原題は「DRAG ME TO HELL」。
”私を地獄に引きずり込んで”というような感じの意味です。
原題の方が映画の内容により近く、より分かりやすいですね。
銀行で融資審査担当をしているクリスティンの席に、薄気味悪い
老婆が来て、自分の抵当に入った家の差し押さえを延期
して欲しいと願い出てくるわけです。
義眼に、「え、なんでそんな尖った歯の入れ歯?」みたいな入れ歯
と薄汚れた手や指、ハンカチを持つ老婆。
怖いというより、気持ち悪い。
すでに2回も延期していたため、彼女は融資を断ったが
ために、その薄気味悪い老婆から、呪いをかけられてしまい、
その日から恐ろしいこと三昧に遭うわけです。
あの老婆、いったい何者なのか疑問が残ります。
ここからネタバレなので白字にします。読みたい方は、ドラッグ
して反転してください。
そもそも、あの老婆の遺体の顔と銀行にきたときの顔が違うし、
あの老婆は何故あんな呪いをかける術を持っていたのか??
あの孫娘は、どうしてクリスティンが過去に太っていたことを
知っていたのか。また、クリスティンが太っていた過去は、
映画のストーリーとなんの関係があるのか?
そこが気になります。
あの入れ歯の出し入れのシーンや、入れ歯が外れるシーン、
びっくりするほど飛び出す鼻血のシーン、などなど、どこから
笑える演出です。死霊のはらわた、を思い出します!
もう何度も「死霊のはらわた」シリーズを子供のときから見てるん
ですが、もう1度見たくなっちゃいました。
蜘蛛男の映画(スパイダーマン)製作に浮気しちゃったせいか、
スペルは死霊・・に比べてちょっと落ちますけどね。
でも、見せ方はライミならではの見せ方で、いまどきの映画には
ない手法です。
彼、作りながら面白がってるよ、絶対。
ホラーなのに笑えてしまうし、でもその笑いは今では彼の作品でしか
見られないなー。
ちょっと懐かしいテイストでもあります。
怖がりの人も、ぜひ誰かと一緒にこの映画を見て騒ぎ、ストレス
発散してください。